シンイのお伽噺

ドラマのシンイの最終回のその後のお話です

日常生活6

楽しく飯屋で、食べているウンスたち。

しかし、ヨンとムンチフは気付いていた。ウンスが全く知らない人に顔も見ない笑わない事を


ヨンとムンチフが目だけで合図を出していた。


その一方メヒは、兵舎で仕事を言われていたがヨン達が市場へ行ったとわかると、仕事を放り出して着いて行った。飯屋にいったのを確認して、ヨンが私のために色々してくれているの勘違いをしながら入っていこうとした。

それをテマンに止められた。

大護軍と医仙様のじゃ、邪魔はさせない!

そ、それにウダルチの仕事は?


ふん!そんなもの知らないわよ!

私のヨンが私の為に買ってくれたのよ。私が居なくちゃヨンが寂しがるわ!


もうテマンにとったら、この馬鹿頭はどうしたらいいのか。いっそのこと山に捨ててしまえばいいのでは?とまで考えた。


大護軍は、医仙!の服などを見繕ってあげたのです!決して貴方のではない!


テマンが飯屋にメヒが入る前に、追い返そうとした時、ヨンとウンスが腕を組みながら店から出てきた。


ヨン!私を待っててくれたの?私のためにいろいろ買ってくれたのよね?私がヨンの正妻だからって、私は、、、そこまでだ!メヒ!

ヨンの鬼剣がメヒの首に当てられた。


メヒ、勘違いをしておる。全てイムジャだけな物だ!しかも正妻だと!生涯某の隣にいるのはウンスただお1人!これは、チェ尚宮も知っておること!開京に帰れば、手筈どうり進んでいる!メヒの出る幕など微塵もありはしない!

言いながらウンスの肩に手をまわし、抱きしめて首に赤い花を咲かせていた。


メヒさん。私は、ヨンの為だけに帰ってきたのヨンがいれば、何もいらない!だけど、ヨンを分け合えるのだけはムリなの。だから、諦めてもらえない?


メヒは、愕然とした。たとえどれだけ冷たくされても、ヨンだけは私の物だと、離しはしないと勝手に信じていた。だが、さっきのヨンの顔は冷酷、鬼神だった。


ヨンは、私の事好きじゃないの?護るって言ってくれたじゃない!


そこまでだ!メヒ!

それ以上は赤月隊の事を侮辱することになる。

ヨンが言った護るの意味はな、高麗の大護軍である以上、上に立つものとして護ると言ったのだ。決してお前だけに言ったわけてはない。


師父、師父はどうお考えなのですか?


儂は、ヨンとウンスが幸せなら

欲を言えば、ウンスに娘になって頂きたいものだな。


ムンチフは、メヒに対して厳しい眼差しで諌めた。決してメヒの事が嫌いになった訳では無かったが、このままではウンスに危害を加えてしまう気がしたのだ。もし、ウンスに何かあればヨンは今度こそ死んでしまう。4年前は約束があったからこそ耐えてこられた。

現にヨンは今すぐでも鬼剣の鞘を抜き出しかねないほどだ。何とかウンスと手を繋いでいるからこそ耐えている。

娘にと言ったのは、ムンチフの本心だが。


師父は、そこの妖魔を娘にと言うのですか!

ヨンの妻にもと!この私よりヨンに相応しいとでも言うのですか!!

殺してやる!私のヨンを返して!!


メヒはウンスを睨み自分の武器である鞭を出して地面に叩きつけた!


ウンスは、目から大粒の涙を流し震えていた。

メヒさん。ごめんなさい。ヨンは私の命。

私は、たとえ恨まれようとヨンを渡さない!


なら、お望み通り殺してあげるわ!

そしてヨンを返してもらう!


メヒがウンスに鞭を当てようとした瞬間にメヒの体に激痛が走った。


鞭を持っていた右手にはシウルが寸分の狂いもなく手の甲を貫通して、首にはジホの槍とトルベの槍、目の前にはムンチフの剣とテマンの小刀。ウンスを庇うようにヨンが立ちはだかり、ウダルチが周りを固めていた。

日常生活5

市場はとっても賑わっていた。


隣にヨンが居て、後ろにトルベ達が護衛として歩いている。少し前にはテマンがいてオススメの店などをウンスに話しながら歩いている。

もちろんウンスとヨンの手は恋人繋ぎで。


医、医仙様、あちらに反物屋があります。

あそこが、1番いいです。


あら、テマンありがとう。ヨン、一緒に選んでね。


分かりました。

トルベ達は表で警護しろ!

テマンは一緒に来い!


イエ、大護軍!


いらっしゃい。これは、大護軍様ではございませんか!

ん?こちらの方は?もしかして医仙様?


店主。今日はこの方の衣が欲しい。見繕ってくれないか?あと、翡翠のノリゲが欲しい。


はい。直ぐにお持ち致します。

医仙様は、お好きな色などございますか?


それまで、ヨンの背に隠れていたウンスだがヨンの肩口から顔だけ出して答えた。


ふふっ。ありがとうございます。

この人と同じような碧色、小菊の刺繍がしてあるのはあるかしら?


少々お待ち下さい。


店主が店の奥に行ったのは確認すると、ヨンはウンスに聞いた。


どうしたのですか?何かありましたか?


ヨンと繋いでいる手が微かに震えているのを直ぐに気付いて、握る力を少し強めた。


ん?なんでもないわよ。詳しい事は兵舎で話すけど、知らない人が怖くて。心を許している人はいいのだけれど。。


イムジャ。

さぁ、来ました!イムジャは何を来ても愛らしいので、虫除けが大変そうだ。


何を言っているのよ。私にはヨンだけよ!


お互いに笑いながら、衣を選んでいった。

ヨンが殆どの衣を選び、ウンスがとっても嬉しそうに着替えていた。ヨンとお揃いにも見えるチマチョゴリをウンスは着て帰ると言った。胸元には、牡丹と翡翠のノリゲを着けていた。


ヨン!見て見て!可愛い?


クルクルと回ってヨンに見せていた。

ヨンも、とっても優しい笑みを見せ、ウンスに手を差し出していた。


とっても似合っていますよ。イムジャ。

次は簪を買わねば。


ヨンの差し出した手を握り、ずっと笑顔でヨンにお礼を言っていた。

テマンもずっと笑顔で、簪を売っている店を頭の中で考えていた。

店の外で警護をしていたトルベ達、ウンスを見た瞬間に顔が真っ赤になり下を向いた。


あら?どうしたの?

ヨンを見て顔を可愛らしく首を捻った。


ふっ。イムジャがあまりにも可愛らしいので見られぬのですよ。

さぁ、行きましょ!まだまだ行きたい場所がありますゆえ。


えぇ。みんな行きましょ!


簪を売っている店では、ラピスラズリを使った簪や薔薇や様々な花の簪を買ってもらい、始終笑顔でいるウンスに、ヨンも笑顔でいた。そんなヨンを見てトルベ達も嬉しくなった。


なぁ、あんな大護軍、久しぶりに見た。

医仙様があんな事になって、悲しい顔しかしてなかったから。


トルベが言っている事は、ここにはいないウダルチ達全員が思っていた。特にウンスを知っている者達には、事の他来るものがあった。


ねぇ、ヨン。お腹空いたし、そろそろ疲れたわ


そうですね。休憩がてら昼飯にしましょう。

テマン!


イエ。この先にあります。


ヨン。ムンチフさんもいるんでしょ?

一緒に食べてはだめ?


いいですよ。イムジャに会いたいと、さっきから気配がするので。ですが師父だけではありません。ジホとシウルもいます。いいですか?


えぇ。私も会いたいもの!

ありがとう。ヨン!


そのやりとりを影ながら聞いていたムンチフ、ジホ、シウルは喜んでいた!しかもムンチフに至っては早くも会いたいと言わんばかりにヨンに殺気を送っていた。それを近くで見ていたジホにシウルは、ウンスに会いたいがムンチフに引いていた。


飯屋に着いて、ウンスを壁側に座らせて横にヨンが座り、ウンスの前にムンチフが座る。

テマンはメヒを警戒して店の外にいた。

ジホとシウルは、ムンチフの横に座った。

トルベ達は、横の机に座り警護した。


ムンチフさん、ジホ、シウル、会いたかったわ

ふふっ。ようやく会えた!


医仙、ヨンのもとに帰ってきてくれたこと感謝する。こやつは、貴方がいなければ生きていけぬと言っていた。医仙が命そのものだと。

ムンチフが涙ぐみながらウンスの手を握りながら話していた。

若干そんなムンチフに引きながらヨンは苦笑いをしていた。


医仙。俺たちも会いたかった!

それに、全然変わってないな。

マンボ兄妹たちも早く帰っとこいって

シウルが人懐っこい笑顔で言った。


ウンスは、泣き笑いをしながら喜んだ!

100年前に1人で居た時は、誰には弱さを見せず誰にも頼らずにいた。心を許す相手など1人もいなくて、何度も襲われ何度も裏切られた。

ヨンの元に帰る事だけを信じて、何とか心が壊れずにいたのだった。


師父、いつまでイムジャの手を握っているのですか?いい加減離してもらいたい!


我慢の限界だったヨンは、ムンチフとウンスの手を引き剥がしてウンスの手を自分と繋いだ。

日常生活3 メヒの場合

メヒは、焦っていた。ウンスは天界へ行きその後ヨンを自分の物にするつもりだったのだ。


あの人が帰ってきたという事は、ヨンを奪われてしまう。王と王妃、チェ尚宮も自分を認めてはいない。このままではウンスとヨンが婚姻をしてしまう。


メヒは、考えた!このまま高麗にいられなくすればいい。ヨンに会う資格など無くしてウンスの心を壊してしまえばいい。


チュモがいるのも知らず、ブツブツ言っていた

それを聞き逃す者などウダルチにはいない。

メヒの事も、古参たちにとったら、警戒する対象になっていたのだ。

今回も、チュモが聞きそれをチュンソクへと。

チュンソクからヨンへと報告された。


メヒよ。同じ赤月隊でいた時は同じ仲間としてしか接してなかったが。

イムジャに、、イムジャの心を壊すことなど万死に値する!

テマン、チュモ、チュソク、ウダルチでもイムジャを知るものだけで編成を組め!メヒとメヒの信者は一切近づけるな!テマンは絶対にイムジャから離れるな!


ヨンはウンスのいる兵舎へと、急ぎ戻ってきた

イムジャ、少し話があります。これからはテマン以外ち護衛が付きます。皆、イムジャを知っておるものだけです。その護衛にいろいろ従ってください。


。。。わかったわ。でも、薬房などには行ってもいい?薬を買わなきゃいけなくて


それでしたら、今から行きませんか?

紹介したい者たちもおりますゆえ。


影から話を聞いていたメヒ。

ヨンの眼差しも声も私だけなものよ!

ヨンがいくら医仙様にでも、私が正妻なのよ!


メヒの頭の中では、既にヨンと婚姻を済ましているのだ。実際はそんなことはないし実際に譜楽にものってなど当然いないのだ。


今宵、男どもに医仙様を襲っていただきましょう。ヨンを誑かす女狐として。

メヒは、嫉妬からでは済まされない事をしようとしていた。



その日の夜。。。。

ヨンの部屋の前では、メヒが集めた男どもが集まっていた。

ほら、ヨンがいないうちに医仙様を抱いちまいな。めちゃくちゃに壊してしまいな!

ほ、ほんとにいいので?大護軍は奥様方を溺愛していると噂になっております。

おだまり!ヨンの奥方は私よ!わたしが言っているのだから、早くおやり!


は、は、はい。

ぎぃーっと扉を開けると、寝台にはウンスが穏やかな顔で眠っていた。その横にはテマンがいて、チュモ、チュソク、トルベ、トクマンもいた。


メヒ、メヒ、無理た!我々だけでウダルチのあのメンバーには無理だ!我は帰らさせていただくゆえに。

ちょ、待ちなさいよ!ちっ!いいわよ。私だけでやるから。


メヒがウンスのいる部屋入ってきた時にちょうどヨンも軍議から帰っていくところだった。


メヒ、何処へいくのだ。そっちは俺の部屋だけだぞ。

知ってるわ。だけど貴方の正妻の私は入れはずでしょ?


メヒ、俺とメヒは婚姻しておらん。

俺はイムジャ一筋と決めているからな。

それに、王様。王妃様。叔母上の承認なあるから、イムジャが正妻なのは間違いあるまい。


うそよ!ヨン行ったじゃない、、

メヒは俺だけのだって。


メヒ、俺は。。。

そこまでだ!


師父、メヒ話がある。ついてきなさい。

ヨン。早く医仙様の場所へ