シンイのお伽噺

ドラマのシンイの最終回のその後のお話です

日常生活4

様々な場所でウンス帰還の準備が着々と進んでいた頃


ねぇ、ヨン。私は本当に帰ってきて良かったのかな?


な、、何で?イムジャは俺に会いたくなかったのですか?


違うわ!ヨンに会う為だけを支えに1年間頑張ってこれた。ヨンの為にまた、天門を潜って帰ってきた!だけど、メヒさんが。。。


イムジャ、開京にて皆が待っています!

それに、某はもう待てぬ!離れる事など出来るわけがない。イムジャは某の命そのもの。


ヨン。ヨンは私の命そのもの。


イムジャ、メヒの事は気にすることはない。

勝手について来たのだ。叔母上も某がイムジャしかおらぬという事は承知しておる。イムジャにはテマンを付ける。ウダルチからもイムジャを知っておる者をつけるゆえ、メヒは近づけささせない!


ヨンは、ウンスをキツく抱きしめた。二度と離れぬように。

メヒはその様子を影から睨みつけていた。

ヨンは、メヒに気がついていた。

目だけでテマンを見る。テマンも理解して頷いた。


イムジャ、明日からは兵舎の俺の部屋で過ごして下さい。そして少し休んだら湯浴みに行きましょう!


ヨンの部屋で?いいの?あなたの傍にいて?

湯浴みに行きたいけど、着替えがないわ。


俺の傍にいてもらわなくては困ります。

警護もしやすいゆえ。

着替えは、今日は俺のを貸します。明日、買い物に行きましょう。テマン達と共に。


本当!!行きたいわ!


イムジャ。。。


ヨンは、両手でウンスの顔を挟んで深く口付けを何度も交わした。

不意にウンスの首に口付けをし、真っ赤な痕を何度も付けた。ウンスもヨンの首に一つの痕を付けた。そして、お互いに微笑んだ。


翌日。


イムジャ、起きてください。朝餉の準備ができました。


ん。。。おはよう。ヨン。


医、医仙様。

おはようございます。会いたかったです。


あら、テマン。逞しくなったわね。

朝餉も、ありがとう。


い、いえ。後で下げにきます。


ヨンに朝餉を渡して風のように去るのは相変わらずだと思う。


イムジャ、朝餉を食べたら市に行きましょう。

衣や簪など買わねば!


ふふっ。

そうね。みんなを待たせてはいけないわね。


半分くらい食べて、もういらないと言われた。

前のイムジャならば、完食してもいい量なはずなのに。どれほど過酷な日々なのか胸が痛んだ


ヨン。大丈夫よ。

ヨンが傍に、居てくれるから。


ふっ。では行きますか。


手を絡めながら、2人揃って降りていった。

階段を降りて行くと、一緒に行ってくれる顔触れが揃っていた。

テマン、トクマン、チュモ、トルベがニヤケながら2人を見ていた。


あら、みんな。今日はよろしくね。


みんなを見ながら微笑むと、全員顔を赤らめて顔を一斉にヨンを見て直ぐに青ざめ頭を下げた

ヨンの顔はまさしく鬼神そのもの。


はぁ〜。大護軍。何かあれば繋ぎを。

影からは、スリバンがおります。ムンチフが昨晩からおりますゆえ。

チュンソクは呆れた顔を4人に向けながらも、ヨンとウンスを見る表情は穏やかだった。


あい。わかった。


ムンチフさんがいらっしゃるの?

手を顔の前で合わせながら微笑んだ。


はい。マンボ姐から話を聞き直ぐに来ました。

イムジャを警護すると。


そうなの!早くみんなに会いたいわ。


ふっ。さぁイムジャ、参りましょう。

日常生活2

ヨンとウンス、メヒが対立しているころ王宮はと言うと、、、


王妃様、お待ち下さい。


待たぬ!急ぎ王様の元へ行き我が姉上をお迎えする手筈を整えねば!


王妃様、気持ちは分かりますが何分帰京致しますのは1週間はかかるかと。


何故じゃ!何故そんなにかかるのじゃ!


王妃よ。何故そんなにも気をたてている?


王様。

もっと早よう我が姉上をお迎えください。

姉上を。。


王妃、たった今早馬を向かわせた。もう暫く待ってくれ。


・・・分かりました。でも、姉上が到着したら直ぐに教えて下さいね(黒笑)


あい、わかった(滝汗)


チェ尚宮、大護軍が参られたら直ぐに(強調)神威殿に来るように采配せよ!


。。。畏まりました。王妃様


まるで戦にでも行くような気迫で、あれやこれやと動いている王妃。


チェ尚宮よ。余は高麗の王であるよな?

たまに、王妃の方が漢だと見えてしまう。

それに、医仙の方が余より愛されておらぬか?


チェ尚宮は、その問いに関しては答えられず頭を下げながら黙った。

何故なら、その通りだからだ。

元より嫁いできた王妃。決断力が凄まじのだ。

しかも、天界よりきた医仙に助けてもらい心も救ってもらったと断言した。

それからは、ウンスを姉上と言い王様よりも姉上と言い、ヨンと火花を散らしている。だが、この腹黒同盟、時として結託して王宮の狸どもを再起不能になるまで追い詰めている。全ては姉上、イムジャの為にと知られる事なく。

影の支配者になりつつある最強同盟なのだ。


さらに、スリバンにて

マンボ兄妹とムンチフは、卓の前で頭をくっつけて話し合いをしていた。


天女が帰ってきた!ヨンのもとへ!

めでたいこと!クッパを作らなきゃならないね


帰還の警備を強化しなきゃないないな。

スリバンからも精鋭を送らなきゃな!


うむ。ならば某が行くとしよう。ヨンの為に帰ってきてくれたウンスの為に。それに、メヒが心配だ。


ムンチフは、メヒの心にヨンに対する執着とウンスに対する憎悪を感じていた。

日常生活

ウンスが高麗へ天門をくぐり戻ってきた事はすぐにチュンソクが王様へと早馬を飛ばした。


その頃のヨンとウンス


ねぇ、ヨン。

私はこれから、ヨンとずっと一緒にいる!

いいでしょ?


イムジャ、生涯ずっと離れませぬ。

来世でも、私達は一つだ!


兵舎のヨンの部屋に戻ってきた2人は、寝台の上で抱きしめあっていた。まるで今までの隙間を塞ぐように。


コンコン。

ヨン、いるの?メヒよ。

入るわね。


メヒは、4年間ヨンにくっついていた。まるで正妻かの如く威張っていた。もちろん王様や王妃、叔母上、ウダルチ、テマンなどウンスを知る者は相手にもしていない。

ヨンにいたっては、空気かのようにまったく相手にしていなかった。


メヒ、イムジャが帰ってきた。

俺の横にいるのは、未来永劫イムジャだけ。


そう言うと、ウンスに深い口付けをした。

ウンスは突然の事で驚いたが、直ぐにヨンの首に手を回して口付けに酔いしれた。


医、医仙様、なのですか?

何故、戻ってきたのですか?戻ってこなければヨンは私のなのに。


メヒは、顔を歪めながらウンスを睨みつけた。


メヒさん、私はヨンだけを想って帰ってきた。何もかもを置いてきた。ヨンが私の生きる全て


メヒの顔を真っ直ぐに見て答えたウンス。


ヨンは、目尻を下げながら聞いていた。

ウンスが、俺が生きる全てだと。俺もイムジャが生きる全てだと、同じ気持ちだと。